ミサで鳴らす鈴をいろいろ物色していてわかったことがある。
古い(50年以上前)ものは音が低く乾いている。空洞な感じの音である。四連鈴も古いものは同様である。当時の金属だからだろう。昔の鈴を使っている教会の音はやはりこういう乾いた音であった。神社の鈴にも通じる乾いた音である。
現代の製品はいろいろな音の種類があり、音も澄んでいるし、音量も大きく、倍音での反響がでるようになっている。現代の技術なのだろう。
好みだが、古いものより東南アジアとかで作られている新しい鈴の方が音がいい。
しかし、反響を追求するあまり倍音が鼓膜に響き過ぎるものもあって、それはさすがにやりすぎだと思う。
また側面に変な印がついていたり、上部に飾りがあるのは、異教の瞑想用の鈴なので避けたい。異教の鈴は高音で澄んだ音が多いように思う。
全く同じ鋳型で作られたものでも、金属の違いで音が違っているので、鳴らしてみないとわからない。
ヨーロッパの観光土産物とおぼわしき安物の鈴があったのだが、高い澄んだかわいい音で最高によかった。
澄んだ鋭角的な音の方が乾いた幅広い低い音よりいいとは思うのだが、その中間くらいで幅がありながら響きもよいものが、いかにも教会らしい響きをしている。次のミサにはそれをもっていく。
ベルの音は静かなミサの空間から心の中にまで響いてくる。ミサにおける重要な演出である。
もうすぐベルを鳴らさない時がやってくる。